日本零年第一部”イリュミナシオン”/Japanese Year Zero “illuminations”

「日本零年」三部作、平和な南部を舞台にした第一部、

「イリュミ­ナシオン」

illuminations

screening : 第9回恵比寿映像祭–日本零年三部作 vol.1 イリュミナシオン

 

チケット発売開始!
update : https://twitter.com/illuminationsjp

 
 
Casts Yousuke : Kid Fresino Kurata : Houshi Ishida Kikuchi : Yusei Yamamoto Miki : Miki Sawada Teru : Ryou Mizuta
 
Staff Directed,Shot,Edited,Written by : Yokna Hasegawa Produced by :Tomohiro Hara  Sound engineering by : Naoyuki Kobayashi MusicHTRK,IGAXX,DJKKE  Production Company : EK-Stase Production Country : Japan HD/61min
 
 
Synopsys In 2020 Japan is divided into North and South. Northern Japan became the area of conflict. Although in Southern Japan they still preserve peace, it is slowly changing into a threatening situation day by day. 
18-year-old Southerner Yousuke, who lost his childhood friend Kurata as a deserter to the Northern War, spends his days in emptiness.
One day he meets Kikuchi in a game center and gets to know the drug „Illuminations“, which has the effect of time travel and is popular among kids.
Kikuchi invites him to a drug party where they meet dealer and idealist Teru and Miki, the girl who likes drawing. 
The camera follows them through the nights in the scenery and sounds of Tokyo in 2014.   

2020年、日本は南北に分断され、北部は紛争地帯となっていた。一方かろうじて平和を維持している南部でも、状況は少しずつ深刻なものへと変化している。

 

幼馴染の倉田を北部脱走兵として失った、南部に住む18歳の少年ヨウスケもまた、空虚な毎日を送っていた。

 

ある日、ヨウスケは、ゲームセンターで知り合ったキクチを通して、若者の間で人気があるという、タイムトラベルができるドラッグ、イリュミナシオンを知る。

 

キクチはヨウスケをドラッグパーティに誘い、そこには理想主義者のディーラー、テルや、絵を描くのが好きな女の子ミキがいた。

 

映画は彼らのそれぞれの夜を、2014年の東京の風景と声と共に見つめる。
 
 
 
 
 
 
Director’s Statement
Illuminations carves an image of 2010’s Japan, mixing documentary with theatrical and literary styles. 
Furthermore, this film is a thought experiment with fictional ideas, “not showing these visually but using words for the viewers imagination”. There’s no war scene, nor sci-fi gadget, however the film is set in a future, where’s war around kids who escape through time travel. I wanted to make a film with an ambiguous border between reality and fiction, that touches people’s feelings deeply beyond the visual experience. The cast of Yousuke is Kid Fresino who attracts attention in the underground Japanese Hip-hop scene. Kurata is played by Houshi Ishida who acts in films by Ryusuke Hamaguchi, Kazuyoshi Kumakiri, Akihiko Sioda and others, and has a unique position in Japanese films. Other film characters were created especially for the supporting actors.
This film is the first part of the award winning film DUAL CITY (2015) and the series “Japanese Year Zero Trilogy”.

 イリュミナシオンは2010年代の日本の肖像を、ドキュメンタリー、舞台的、文学的な方法を混じり合わせ、刻印している。またこの映画は、架空のアイディアを使い、「視覚的に見せず、言葉によって想像する」思考実験でもある。

 

 ここには戦争のシーンはなく、SFのアイテムもない。しかし世界設定は未来であると決められ、登場人物の周りには戦争があり、人物たちはタイムトラベルをして現実逃避をする。

 

 私は現実と架空の間の境界線を曖昧にし、ただ見るだけの体験ではなく、もっと近いものとして感じ、考えられる映画を作ろうと思い、この様な手段をとった。

 

 ヨウスケ役はアンダーグラウンドhip hopシーンで注目を集めるKID FRESINO、

 

倉田役には、濱口竜介や熊切和嘉、塩田明彦の映画などで演じ、日本映画界で唯一無二の存在感を見せる石田法嗣、

 

他の登場人物たちは、それぞれ演じる人たちのために”当て書き”で作られた。

 

またこの映画は、「日本零年三部作」の一部であり、受賞作「デュアル・シティ(2015)」の前作にあたる。
 
 
 
 
 

      出演 ヨウスケ:佐々木寛明(Kid Fresino) 倉田剛 : 石田法嗣 キクチ : 山本祐生 ミキ : 澤田ミキ テル : 水田諒 トミー : 橋本富夫 イエローマン : 原智広   スタッフ 監督・撮影・脚本・編集 : 長谷川億名 プロデューサー・制作 : 原智広 音響効果 : 小林直幸 撮影(倉田・ヨウスケのシーン): 伊藤貴哉、山本祐生 照明 : 加藤大輝、原智広、宗方光、橋本富夫 美術 : 原智広、山本祐生、長谷川億名 録音 : 原智広、ネギシ ミホ、宗方光、橋本富夫、井上真理子 メイク・衣装協力(倉田): 田中晋平(COSMICTED) 現場協力 : 橋本富夫、水田諒、井上真理子、田邊祐介 機材協力 : 宮田元一郎 美術協力 : 高野竜   プレス翻訳協力:Christine Hieb イラスト製作 : 澤田ミキ 音楽:HTRK,IGAXX,DJKKE,JUN NAGAOSA  製作 : EK-Stase  時間:61分

 

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KID FRESINO(ヨウスケ役)
1993年生まれ、JJJとFebbとともにヒップホップ・ユニット“FlashBackS”のメンバーとしても活動。2013年5月、ISSUGI、仙人掌、Slackらを送り出したレーベル“DOG EAR RECORDS”から、アルバム『Horseman’s Scheme』でソロ・デビューを果たし、以後ジャパニーズヒップホップ界で絶大な人気を誇る。
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石田法嗣/Hoshi ISHIDA(倉田役)
1990年生まれ。塩田明彦監督『カナリア』光一役(主演)、日本テレビドラマ『火垂るの墓』清太役(主演)などの難役を演じ、幼い頃から鮮烈な才能を発揮。最近では、熊切和嘉監督『莫逆家族-バクギャクファミーリア-』、濱口竜介監督『The Depths』『不気味なものの肌に触れる』から、小田急CM、NTV『いつかティファニーで朝食を』まで、鬼才たちからのオファーは絶えず、幅広い作品の中で唯一無二の存在感を見せる。
 
 
 

監督、撮影  Director /長谷川 億名(Yokna HASEGAWA)

Based in Tokyo.Under the name of Yokna Patofa,has released many works on the internet since 2006.As a photographer,she won the Honorable Mention award in the Canon new Cosmos of Photography 2013.”Dual City”is the second part of the “Japanese Year Zero”trilogy,after the first part,”illuminations”.


1985年生まれ。2006年頃より、Yokna Patofa名義でインターネットを利用し映像作品を多数発表。また写真の分野でも、若手写真家の登竜門であるキヤノン写真新世紀にて2013年度佳作受賞(佐内正史選)。2014年、『イリュミナシオン』によって、CO2(シネアスト・オーガニゼーション大阪)の助成監督に決定。2015年、シリーズ続編に当たる初長編作品、『DUAL CITY/デュアル・シティ』を完成させる。南北分断後の日本が舞台である破格なスケールの物語や、独特の世界観によるSFへのアプローチが評価され、これまでにドイツのフランクフルトで開催されたニッポン・コネクションにおいてニッポン・ヴィジョンズ審査員特別賞受賞。ロンドン、シドニー、テルアビブ、ボストン、LAなど世界各地で上映される。2017年第9回恵比寿映像祭『マルチプルな未来』において、日本零年シリーズ特集上映。

 

 

 

2015年11月1日ユーロスペース特別上映時

twitterまとめ:http://togetter.com/li/898584?page=2

 

“長谷川億名監督「イリュミナシオン」観た。

10年代を刻印するアセンデッドパンクの大事件だった。びっくりした。..

..イリュミナシオンは、素晴らしかった。青と赤に発光する画面、俳優ではない出演者、非現実の設定によって、日常という夢より深い覚醒、酩酊そのものを現出し得ていた。/ Bangi Abdul(Tokyo Ritual)”

 

“kid fresinoが主演した「イリュミナシオン」て自主映画の存在どのくらい知られてるんだろ 今日観てきたんだけどこの映画のfresinoめちゃくちゃかっこいいです びっくりした 会場に全然ヘッズみたいな客の姿見当たらなくて超もったいない

特に女性ファン

「イリュミナシオン」今後の上映予定全く無いみたいなんで皆で噂にして広めて欲しい ラッパー佇まいの格好良さを映像に納めた作品として田我流の「サウダージ」に匹敵する貴重な作品。”(VRO)

 

“『イリュミナシオン』は感覚の映画だった。映画を記憶の連続と考えるなら、あれは記憶ではなく感覚だった。お酒を飲んでポワポワする感覚、怖い話を聞いてタマヒュンする感覚、意識がもうろうとして視界が薄れたり人の会話がエコーする感覚。途方もなくリアルを感じた。”

 

 

“映画とは夜に属する。闇の中で一光源から発せられる幻影に身を委ねるという意味で。さらに夜に属する映画というものもある。全編を通してその幻影が夜に属しているのではないにしても、観終わり思い返すと闇の中で闇での出来事を目撃していた、

そんな風な illusion 。

先日観たイリュミナシオンというタイトルの作品も夜に属するそれと思われた。しかし、闇の中での闇とは何も見えていない、とのことではないのか?そうとも言える。暗すぎても明るすぎても見えはしない。今、未来は暗すぎる?話自体よりも闇の中で炸裂する光。その光は技術的変容を経ていてまるで紛いもののような蛍光色の光…。

そうイルミネーション。

多分この作品の作者達はそんなに光を信じてはいない。

しかしながら逆説的にも彼らは illuministes なのだろう…。”

 

<企画意図(2013年時)>

戦争、亡命、タイム・スリップ、この映画の世界設定は、どれも現在の日本では荒唐無稽なものです。ですがこれらの発想は、私自身身近に感じるものから生まれています。

いつ頃から変化が始まり、その結果、次は何が起こるのでしょうか。全てはつながっているはずだと目を凝らしても、そこには既に当然のようになり、もはや変えることのできない、起こったことの跡しかないのかもしれません。

私たちの国で、この映画のように、例えばいつの間にか戦争が始まれば、それはきっと誰にも動かせないような重さで、常識的なものとして、避けられないものとして、行われるのだと思います。そして何かを奪い、何かを残し、何かを変え、全てを置き去りにし、やがて直接的な時代は終わり、過ぎて行くのかもしれない。世界の多くの土地で起こっていることのように、正確な終わりは無いのかもしれない。善悪も、価値も、人間らしさの意味さえ、その時々で変わって行きます。

 

「イリュミナシオン」は、『日本零年』というSF長編映画の企画からのスピン・オフ作品です。巨大な「時代」が主人公ともいえるような長編に先立ち、この短編では、実験的な即興なども組み込み、役者に自分自身を生に映画に持ち込んでもらうことで、2014年の現在は荒唐無稽にも思える設定(戦争、タイムスリップ)を決定事項として背景に置きながらも、人間のささやかな(次の日には忘れてしまうような)やりとりと、そこに現れる現代と変わらない普遍的な願いを描きたいと思いました。それは前述した、戦争の予感、イメージ、を持つ、戦争前夜の一日です。

 

以下が共通する世界設定になります。

 

2017年。日本北部は過剰な買い占めにより、治外法権状態と化していた。それに反対する自衛団と、状況に対し極力目をつぶっている現行政府の治安維持警察、さらに周辺国の思惑により次第に多くの地域が無政府地帯の様相を呈し、間もなく立ち入り禁止区域を境界として日本は南北に分断される。

 そんな中、主人公ヨウスケの二つ年上の親友、倉田は、国家的な兵士の大量募集にいち早く志願し、北部行きを認められた。ヨウスケは寂しい思いをしながらも、彼の勇気を誇りに思い、送り出す。だが一年後、20歳になる前の春に倉田は死亡したと伝えられ、その理由として不名誉な噂が立ち始める。ヨウスケは信じられない気持ちのまま、徐々に排他的になっていく学校にも行かなくなる。

 一方その頃、北部にいる一人の看護婦が、”トリプトドン”という兵士用の強力な薬物を南部に流し、若者たちがそれを改良し、パーティ・ドラッグ、”イリュミナシオン”として使い始める。次第にイリュミナシオンには、不思議な効果が噂され出す。それは『タイム・トラベル』ができるというものだ。行き場のない現実、取り返しのつかない時間の中で、ヨウスケもまた、イリュミナシオンにハマって行く・・

 

このような展開の中、2020年の東京オリンピック予定年が『日本零年』の舞台であり、この映画『イリュミナシオン』は、主人公ヨウスケの周りの若者たちに焦点をしぼり、その一年前の2019年の約一日を描いたものとなっています。

 

 

<その他のテーマ>

タイム・トラベルができる、という設定については、人間の本当の願望とはどんなものか、という問いから生まれた、「死んだ人に会いたい」と「時間を超えたい」という二つの根本的な不可能性に迫ってみる目的がありました。
「不老不死」は、もしかしたら科学が早晩、可能にするかもしれない。だが、「死んだ人に会う」と「時間を超える」ことは、実現すること自体がさまざまなパラドックスに満ちています。

死んだ人々はどんな形で目の前に現れるのか。それは精神なのか物質なのか。交流は可能なのか?何処で?どのようにして?・・・

タイム・トラベルもまた、多くの曖昧さを持つ概念であり、人間や世界の成り立ちの謎にも関わっています。時間とは何なのか。差異に過ぎないのか?変化を避けられない物質にだけあるものなのだろうか?もしくは意識に存在するのか?

私自身の考えや感情でこれら議論の余地のあるテーマを固定して、映画のルールにするのではなく、「タイム・スリップできるドラッグ”イリュミナシオン”」を空っぽの中心にすることで、それがどういう体験なのか、なぜそれを人は求めるのか、演じる者や観客に問いかけたいと思いました。

そうして、ストーリーへの共感という役割だけではなく、この映画を通して様々な思考実験が起こること、それらが一般的なだけではない、もっと自由な気持ちを呼び起こし、関わる人の現実を変えて行くこともまた、一つの目的としています。

 

 

 

Office EK-Stase http://ek-stase.under.jp

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